PROJECT

産学連携プロジェクト

次世代の技術者育成と
業界の発展

M's構造設計では、産学連携プロジェクトとして、大学や企業と協力し、住宅・建築分野における新たな価値創造に取り組んでいます。
実務者と研究者が交流を図れる学びの場を設けることで、より精度の高い検討、実践的な課題の解決案の実行を通じて、次世代の技術者育成と業界の発展を目指します。

PROJECT

「環境塾」

「環境塾」とは?

WHAT’S KANKYOJUKU?

「環境塾」は、住宅設計の未来を担う技術者を育成するため、2024年に東京大学の前研究室が主宰、M's構造設計を含む各企業、団体がサポートする形で始まりました。実務とアカデミックの枠を超えて、お互いが持っている情報や技術力を出し合うことで、より良い品質の住宅づくりに活かしたいと考えています。

単なる知識の習得にとどまらず、参加者全員が対等な立場で意見を交わし、より実践的な課題解決を目指しながら知見を深めていくこと、また、第一線で活躍する講師による講義に加え、実務者同士のディスカッションを重ねることで、多角的な視点を身につけます。

プランニング・構造・環境の各要素をバランスよく統合し、3次元シミュレーションツールを活用しながら、より精度の高い検討を行うことで、実務で求められる住宅設計を総合的に担える技術者の育成を目指します。

PROJECT MEMBER

プロジェクトメンバー

東京大学 准教授

前 真之 先生

株式会社

M’s構造設計

YKK AP株式会社

福井コンピュータアーキテクト株式会社

活動報告

  • 2026年
  • 2025年
  • 2024年

10

March

第28回

1期生 最終発表

2026年3月10日、「環境塾」の1期生の最終発表でした。
これまで2年間学んだり議論した内容をもとに各自の取り組みが発表され、住まいをより良くするための多くの視点を学ばせていただきました。

簡単にそれぞれの発表順に内容を整理しますと、

1. 勝部建築 勝部さん
既存の無断熱平屋モデルハウスを高性能化し、耐震改修設計や温熱シミュレーションと実測を照らし合わせながら、パッシブ換気や地域素材まで含めて「地域に愛される家」を目指した発表。

2. RAYm’s 光山さん
新築住宅で、構造計画・断熱構成・床上/ロフトエアコンの計画を実装し、ガラリからの暖房だけでなく床面からの放熱や夏冬の空気の流れまで検証した発表。

3. MAAO 荒木さん
住宅だけでなく教会建築まで含めて、温熱・耐震・空調を実務に落とし込み、CFDシミュレーションによる床下エアコンの空気の流れの確認や住まい手への説明、運用までつなげていく実践の発表。

4. スタジオアネッロ 冨田さん
辻先生の環境デザインサポートツールを活用して、断熱仕様別の室温シミュレーションと建築コストの比較検証、壁掛けエアコンによる簡易全館空調の空調計画設計と実測フィードバックを設計に循環させていく取り組みの発表。

5. 正栄産業 山木さん
「環境塾」を通して北陸の気候に沿った自社仕様を確立していくこと、環境設計に対する社内手法の策定、断熱と空調の実践事例を踏まえながら、現状と今後の課題を整理して共有した発表。

どの発表も「学びを実務へどうつなげるか」が伝わる内容でした。

6. M's構造設計 高中
私自身は、RhinoとGrasshopperを住宅設計にどう活かせるか、またその一例として壁量算定ツールの試作について発表しました。
まだ完成形ではありませんが、意匠設計と構造検討をより連動させながら、設計初期の検討を深めていける可能性を感じています。

「環境塾」を通して改めて感じたのは、デザイン性・省エネ性・耐震性は別々に考えるものではなく、それぞれを十分な性能を担保しつつ、全体の質として考えていくことが大切だということです。

これまでの「環境塾」で、前先生と各先生方のディスカッションや講評にはいろんな視点や考え方を与えて頂きましたし、講師としてお話頂けましたRaphael設計の神長様(今回の発表のご講評もありがとうございました!)、ADLの重村様、森林文化アカデミーの辻先生、新建新聞社の三浦様、大菅様、住まい環境プランニングの古川様、山本亜耕設計事務所の山本亜耕様、エコワークスの小山様、夢建築工房の岸野様と、YKKAP様、福井コンピュータアーキテクト様をはじめご協力頂きました各メーカーの方々にも大変感謝を申し上げます。

M’s構造設計 高中
1期生 最終発表

1期生 最終発表

1期生 最終発表

1期生 最終発表

1期生 最終発表

1期生 最終発表

1期生 最終発表

10

February

第27回

アーキトレンドからフローデザイナーへの取込みの課題とモデルハウスCFD解析結果の報告

2月10日の「環境塾」は、住宅の空調計画をより実務的に検討するため、CFD解析の精度向上と実測との照合について学生さんより報告頂きました。アーキトレンドからFlowDesignerへのモデル連携では、IFCとFBX単線モデルを比較し、設計データを空調解析へ活用するための方向性を確認しました。また、壁掛けエアコンの吹出気流再現では、モーメンタム法を用いることで、実際に近い気流を再現できる可能性が見えてきました。(このあたりはちょっと難しい内容でしたが、こいうい研究がされているんだなと勉強になりました)

エコワークス様のモデルハウスを対象とした検討では、冷房時のドラフトや暖房時の床スリット配置を分析し、吹抜け下の不快感や手すり開口率、スリット再配置の重要性を整理しました。さらに、富山・島根・あざみ野での実測結果から、室ごとの温度差や風量分布、床下や壁内の隙間の影響も確認され、解析・実測・実験を通して、住宅空調を設計へ反映していくための課題と可能性を共有できた内容となりました。

M’s構造設計 高中
アーキトレンドからフローデザイナーへの取込みの課題とモデルハウスCFD解析結果の報告

アーキトレンドからフローデザイナーへの取込みの課題とモデルハウスCFD解析結果の報告

アーキトレンドからフローデザイナーへの取込みの課題とモデルハウスCFD解析結果の報告

14

January

第26回

部分詳細納まりについて

第26回目は、前半に学生さんよりエコワークス様のモデルハウスの空調検討の進捗発表と、後半は夢・建築工房の岸野様に自社の部分詳細納まりについてお話頂きました。
まずは、学生発表ですが、フローデザイナーというソフトを使った数値流体解析によって、空気の流れを可視化した検討結果を話して頂きました。
冬に暖かくなるかどうか、夏に涼しくなるかどうかを、空間の温度分布を調べることで、最適な位置にエアコンを設置することや冷暖房の能力の検討、循環経路の開口の大きさなどが検討できるようになります。
建物形状や間取りによって空気の流れは変わりますが、ある程度のシミュレーションと実測結果を積み重ねることによって、一般化できることも多くなると思うので、引き続き注目していきたいです。
今回は、現在計画中のエコワークス様のモデルハウスについて、エアコン位置、温度分布、開口ガラリ位置、床下エアコンの床ガラリの最適化の話をして頂きましたが、すごく勉強になります。(学生さんも毎回本当にありがとうございます)

続いて、夢・建築工房の岸野様より、部分詳細納まりについてお話頂きました。
詳細図を見せて頂きながら、塾生から次々に質問責めになってしまいましたが、ご質問させて頂いた内容も、写真と詳細図でしっかりとご回答頂いて、ここまで詳細図を書かれているのは本当にすごいなと思いました。また、詳細図だけでなく、使用材料や施工手順もきちんと明記されていますし、現場と仕事の効率化を真剣に考えて、都度反映されていることは塾生にとっても大きな学びになったと思います。
自社の納まりを公開するというのは、なかなか出来ることではないと思いますが、日本の建築を良くしたいというというお気持ちが大変伝わってきました。
本当に惜しげもなく、隅から隅まで自社納まりをご説明頂き本当に感謝申し上げます。

発表頂いた学生さんと岸野様、本当にありがとうございました!

M’s構造設計 高中
部分詳細納まりについて

部分詳細納まりについて